愛犬がシニアになり、少しずつ足腰が弱ってきたことで、不安を感じている飼い主さんも多いと思います。
中には、突然寝たきりの状態になってしまい、「これからどう介護したらいいんだろう…」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
さわ初めまして。元動物看護師のさわです。
今回は、シニア犬が寝たきりになってしまったときにまず読んでほしい記事を書きました。
この記事では、寝たきりになってしまう理由や介護の仕方をはじめ、床ずれやマットの選び方・おすすめのアイテムなど寝たきり介護に必要な情報をわかりやすくまとめてみました。
- 愛犬が寝たきりになってしまった
- 寝たきり介護の仕方を知りたい
- 床ずれ対策やおすすめのマットについて知りたい
シニア犬が寝たきりになってしまう理由や原因



昨日まで歩いていたのに突然寝たきりになってしまった



前から後足が震えていたことはあったけど、今日見たら歩けなくなってしまった
動物病院で働いていると、寝たきりになってしまって相談を受けるケースがいくつもありました。
シニア犬のわんちゃんが寝たきりになるパターンは、突然寝たきりになったと感じるケースと、なんとなく足腰の衰えは感じていたけれど今日見たら歩けなくなっていたとおっしゃる2パターンが多い印象です。
どちらも年齢(高齢化)による筋力の衰えが原因の場合がほとんどです。(※足の病気など、別の原因が潜んでいる場合もあります)
シニア犬が突然歩けなくなった場合で、食欲があり顔を持ち上げたりできるようであればほとんどは筋力の衰え(老化)で寝たきりになってしまった可能性が高いですが、別の原因があって突然歩けなくなった可能性もあります。
- 別の原因①:骨の異常(骨折など)があり突然歩けなくなった
- 別の原因②:神経系の疾患
老化以外が原因の場合は、治療をすれば再び歩ける可能性があります。
また、どこかを痛めて歩けなくなった場合は痛がって鳴くことも多いのでその点も注意してみてください。
今回のように突然歩けなくなった場合は、老化によるものなのか、それ以外に理由があるのかをはっきりするためにも、念のため動物病院で診察してもらいましょう。
以前から後ろ足がブルブルと震えたり、足がもつれるようにふらついたりしていれば、筋力の衰えが原因で寝たきりになってしまった可能性が高いです。
ただし、筋力の衰え(老化)が原因かどうかを確定するには、動物病院で血液検査などの健康診断を受ける必要があります。
体のどこも痛がっていないか、普段と同じ元気や食欲があるかなどを確認し、近いうちに一度健康診断を受けて老化が原因で寝たきりになっているか検査した方が飼い主さんも安心できます。
愛犬が寝たきりになってしまったら自分に原因があったんじゃないか、運動が足りていなかったのかもしれないとショックを受ける人も多いです。
ただ、どんなに毎日しっかり運動させているつもりでも、年齢とともに足の筋力は少しずつ弱くなっていきます。
そのため、高齢になればなるほど寝たきりになってしまう可能性が高くなります。
寝たきりになるほど長生きしてくれているわんちゃんのためにも、残りの犬生を楽しめるように少しでも快適に過ごしてもらえるように過ごしやすい環境を整えましょう。
床ずれについて
床ずれとは、寝たきりの場合に体の同じ箇所が圧迫されることによってそこがキズになってしまう症状です。
寝たきりになると、自分で上手く寝返りが打てずに同じ体勢で過ごす時間がどうしても長くなってしまいます。
その結果、同じ箇所に体重がかかり、その部分の血行が悪くなったり、皮膚が擦れることによって床ずれになってしまいやすいです。
床ずれは、最初は皮膚が赤く炎症が起こっている状態から始まり、次第に悪化するとジュクジュクしてきたり、皮膚が壊死して穴が開いたようになることもあります。





もし、床ずれに気づいたら以下で紹介する対策も必要ですが、まずは動物病院で治療してもらいましょう。(細菌感染などを防ぐため)



放っておくとどんどんひどくなったり、不衛生なため傷口にウジがわくことも・・・(実際に動物病院で1年に数回見かけたので少ない事例ではないですよ😢)
床ずれになりやすい箇所
骨の出っ張った箇所はクッションになる脂肪や筋肉が少ないため、特に床ずれになりやすいです。
床ずれ要注意ポイント


上記のイラストは、特に床ずれが起こりやすい箇所になります。
床ずれの起こりやすい箇所のほとんどは骨が出っ張った部分になりますので、この部分には特に意識してマットを敷いたり、何かクッションになるようなものを巻いたりします。
床ずれ防止のために:対策方法
床ずれは寝たきりになると完全に防ぐことは難しいこともありますが、対策をすることで再発を防いだり、かなり軽度にしてあげられます。
- 定期的に寝返りを打たせる・体勢を変える(おすすめは2時間に1回)
- 床ずれ防止のためにマットを敷く
- 床ずれが起こりやすい箇所に防止アイテムを巻く
寝返りを打たせる・体勢を変える(おすすめは2時間に1回)
寝たきりになる前は、わんちゃん自身が自分で定期的に体勢を変えることで床ずれを予防してくれていました。
寝たきりになったら、寝返りを打ちたいなと思っていてもなかなか自分では打てないので、飼い主さんが定期的に寝返りを打たせる必要があります。
おすすめは2時間に1回程度ですが、飼い主さんもお仕事があったり、ずっとそばにいられないことも多いと思います。
また、夜も2時間に1回起きて・・・となると先に飼い主さんが先に倒れてしまいます。
わんちゃんのことも大切ですが、飼い主さんが倒れてしまっては元も子もありませんので、無理しすぎない程度に2時間に1回を目安に、家族みんなで協力して寝返りを打たせてあげてください。
寝返りを打つ際に、床ずれになりやすい箇所もチェックして床ずれになっていないかもチェックしてあげましょう。


床ずれ防止のためにマットを敷く
床ずれが起こる一番の原因としては、骨の出っ張りの部分に脂肪や筋肉が少なく、皮膚(骨)と地面が擦れるからです。
硬いもの同士(骨と地面)が擦れることが原因で床ずれが起こるので、間にクッション(マット)を敷くことで擦れや圧を軽減できます。
一番大切なのは、地面に寝ているという感触がしない程度の厚さとやわらかさがあるマットを使うことです。
マットを敷いていても、厚みが足りなかったり、硬すぎて地面と変わりのない硬さのものは意味がありません。
もちろん、小型犬と大型犬では体重が違いますので、マットの厚さなども変わってきます。
大型犬のほうが重たいので床ずれになりやすい傾向がありますが、小型犬でも対策をしなければ床ずれになります。大きさに関係なくきちんとマットを敷く必要があります。
マットの厚さや柔らかさ、低反発か高反発どちらが良いかなどの選び方は以下(クリックで飛びます)でより詳しく解説していますのでそちらもご覧ください。
床ずれが起こりやすい箇所に防止アイテムを巻く
マットを全体に敷いていたとしても、床ずれになりやすい骨の出っ張った箇所には、サポーターを巻いたり、クッションを置いてさらに床ずれ対策をすると効果的です。



イメージとしては、脂肪や筋肉の変わりにサポーターを巻いてあげたり、クッションを置くイメージです。
手根やかかとなどの良く動かしたりする部分にはサポーターを巻いたり、人間用のもこもこ靴下などを履かせて対策します。
こちらは手根やかかとにおすすめ!マジックテープになっていて脱着も簡単です。
頬や腰骨にはサポーターを巻くことが難しいため、まくらのようになっているドーナツ型クッションを置いてあげるのがおすすめです!
マットの選び方:高反発?低反発?
寝たきりのわんちゃんのマット選びで特に重要になってくるのが、特定の部分が圧迫されにくいマットを選ぶことです。
つまり、体圧分散の優れたマットを使うことで床ずれを最小限に抑えてあげることができます。


そしてマット選びではよく比較される高反発マットと低反発マット。
高反発マットはある程度の硬さがあり、一見床ずれにはよくなさそうに思いますがそれは違います。
硬さ=押し返す力なので、寝返りが打ちやすく重く体重のかかる箇所でも自然に体圧を分散させてくれます。
逆に低反発マットはやわらかく包み込むような形で沈み、衝撃が吸収されますが、寝返りは打ちにくくなります。
どちらも何も敷かない地面と比べればきちんと体圧分散してくれますので、そこまでどちらかにこだわる必要はありません。



色々調べてみましたが、メーカーや人によって、体圧分散は高反発が良いと言う人もいれば、低反発が良いと言う人もいました。
どちらも販売しているメーカーや使っている素材によって体圧分散にも差があるため、一概にこちらが良いと言うのは判断できませんでした。
結局何を選べばいいの?
高反発でも低反発でも良いのならば、何を基準に選べば良いの?と思う方が多いと思います。
マット選びで私が重視していることをまとめてみましたので参考にしてみてください。
- 厚みがある
- 適度なやわらかさがある
- 体圧分散性が高いものを選ぶ
厚みがある
どんなに良いマットでも、厚さがなければ沈み込んで地面に触れてしまいマットの意味がなくなってしまいます。
マットのみで最低でも4~5cm程度の厚さがあるものが良いでしょう。
また、マットは愛犬の体重が重ければ重いほど沈み込みます。
床ずれになりやすい箇所の皮膚が赤くなってきたら、それは床ずれの前兆なので厚みが足りていないのかもしれません。
厚さがちょっと足りないなと思ったらマットを重ねたり、マット下に布団などクッション性のあるものを敷いて厚みを出してあげましょう。
適度なやわらかさがある
マットが硬すぎると、せっかくマットの厚みがあっても上手く体圧分散されずに床ずれになってしまいます。
ただタオルを何重にも重ねるだけではなく、適度にやわらかさがある体圧分散に優れたマットも併用することをおすすめします。
体圧分散性が高いものを選ぶ
犬用でも人用でも、寝たきりの人や動物のために開発、販売されている商品は体圧分散性が高いと紹介されていることが多いです。
体圧分散性に優れているマットは床ずれにも比較的なりにくく、寝たきりのわんちゃんや人のことを思って作られた商品なのでマット選びに悩まれている方は参考にしましょう。
おすすめの犬用マット2選
筆者の愛犬がもしも寝たきりになった場合に、購入を真剣に検討する犬用マット2種類を紹介します。
ペットケアマット 体圧分散マット
ペットケアマットは体圧分散性に優れている高反発マットで、サイズはS・M・Lと小型犬~大型犬まで対応しています。
- 体圧分散に優れたマットで床ずれのリスクを減らせる
- サイズも豊富で小型犬~大型犬まで対応
- マットは汚れても水洗いが可能



マットの厚さはどのサイズも4cmなので、大型犬はもう少し厚さがほしいところですが、評価も高く、また通気性も良く本体を水洗いできるのは素晴らしいですね。
寝たきりのわんちゃんのトイレ事情として、垂れ流しやオムツで普段過ごしている子が多いです。
その場合、ペットシーツやオムツを併用していたとしても、マットにおしっこがついてしまうこともあるので、本体を水洗いできると何かと安心です。


アルテア 体圧分散マット
アルテアの体圧分散マットは低反発と高反発の2層構造で体圧分散性に優れ、S・M・L・LLの4サイズで大型犬まで対応しています
- 低反発と高反発の2層構造で底つきと沈みすぎの両方を防いでくれる体圧分散に優れたマット
- サイズも豊富で小型犬~大型犬まで対応
- 厚みも7cmあり大型犬でも底つきしにくい



こちらの商品は水洗いはカバーのみで本体は洗えない点は少し残念ですが、低反発と高反発のいいとこ取りで厚みも7cmと床ずれ防止に優れています。
まとめ


寝たきりになってしまうと、わんちゃん自身が寝返りを自分では上手に打てなくなるため、飼い主さんが寝返りを打たせてあげたり、床ずれに気を付けないといけなくなります。
床ずれを防止するためにも、厚さ・やわらかさ・体圧分散に優れたマットを使ってあげることで、わんちゃんが少しでも快適に過ごせると良いですね。
最後に、寝たきりのわんちゃんはオムツを併用しているわんちゃんも多いと思います。
人間用オムツをわんちゃん用にアレンジして節約する方法など、他にも介護に役立つ記事を執筆していますので、良ければ参考にしていただければ嬉しいです








